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2020-03-07

幸希が行く【モナコ編】vol.3

皆さん、こんにちは。
先日JORAに初の女性海外会員として、2月6日〜9日にモナコで開催されたPRIMO CUP – CREDIT SUISSE TROPHYレースに参加された松苗幸希さんからのレポート「幸希が行く」シリーズ。いよいよレースが始まりました。どんな結果になったのでしょうか!?モナコ編最終話お楽しみください。
文:松苗 幸希氏
レース初日、予報通りの無風で朝を迎えましたが出港時刻の11時ごろには8ノット程のいい風が入り出しました。
今回の参加艇は8艇。
ベルギー、イギリス、ポーランド、モナコ、フランス、日本、韓国です。
12時に200°第1レーススタート、初回なのでやっぱりスタートは少し出遅れ。それでもボートスピードが悪くなく助っ人のラスモスのコース引きも基本に誠実で、フィニッシュは4位とまずまず滑り出しでした。
その後2レース目、3レース目も順調に消化され、各国のレベル感もわかって来ました。
見るからにプロっぽいベルギー、ヨット大国イギリス、ルカが乗るモナコは基本的に上位にいます。
ルカ擁するモナコ艇はレディと子供がわんさか乗っててのこの成績なので流石メダリストだなと感心です。
ルカ率いるモナコ艇

ルカ率いるモナコ艇

それでもまだみんな慣れない艇なのでレース中は順位が常に入れ替わります。3レースを終えた時点で私達日本チームはフランス、ポーランドと接戦で全体の4位。
あわよくば表彰台という気持ちもありつつ、初めてのメンバー、初めての艇でよく戦えているなという感想でもあります。
予定は9レース。
まだまだチャンスはあるので明日からが楽しみです。
レース初日は総合4位

レース初日は総合4位

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レース2日目。
またもや無風からのスタートです。この大会期間はずっと風に恵まれない予報で、全てのコンディションを経験して帰りたいなと思っていたのでちょっぴり残念。
昼にかけて少しだけ風が入って来たタイミングで出艇。
レース海面では7ー8ノット前後の風、ジブにするかコードゼロにするか悩みどころの風域でした。
今回の助っ人ラスモスのどっちも試してみようという提案で短い時間で2種類を試し、計器上どちらも同じくらいいい点と悪い点がありましたが、ラスモスはジブを選択しました。
今までコードゼロでクローズを走った経験がほとんどなかったのでどれくらいの違いがあるのかを比較することが出来たのはとても良かったです。
また、レース中にもう1人の助っ人のアレックスがコース引きでこっちさやばそうだからみんなと同じ方に行った方がいいかもと伝えましたが、うちのチームはこっちを選んだんだ、こっちで戦うんだという会話をしているのが印象的でした。
自分も結構最後まで迷うタイプなので、こういう潔い考えの人もいるんだということを知ることが出来ました。
レースが始まると風は徐々に落ちはじめ、順位が上がったり下がったりの攻防戦をしながら2上コース短縮で5位フィニッシュ。
レースが出来ないのがもどかしいまま総合順位も一つ下がって5位に。
AP-Hで陸上待機となりましたが風が吹かず2日目は1レースで終了です。
陸上の風待ちになると必ずすぐにスポンサーフラッグを掲揚しろとしつこく言われるので、海外のスポンサーシップは流石です。
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無風の為AP旗

無風の為AP旗

最終日も予報通りの無風、AP旗からの始まりです。
空全体に雲が多く、風の入りが期待出来ないコンディションです。
3時間程風待ちした頃、なんの前触れもなくAP旗が降下。風吹いてくるのかなぁと思いながらひとまず出艇してみるも、なんと風は全くなし(笑)
もしかしたら何か確実に吹いてくる予測があるのかも?ということに期待して1時間程の待ち時間、無風且つ小さいうねりありで得意の船酔いにうなされながらレース海面で漂いましたが結局無風のままAP-Aで今回の大会は終了しました。
風待ちも残念ながらノーレース

風待ちも残念ながらノーレース

桟橋に艇を着け、あとはチャーター側がやってくれるという楽々返却。
何度見てもいいなと思う表彰式に参加し、モナコを後にしました。
この日はニースに1泊し、後半のロリアン編へと旅は続きます。

松苗幸希:北海道札幌市出身。49erFXでの活動を中心として、国体、キールボート(クルーザ一)でマッチレ一スや外洋レ一ス、北海道、関東の中高大学生のコーチングも行う。

詳細はこちら→ Sailors 松苗幸希

今回JORAの海外会員としてL30のレースに参戦。その様子を「幸希が行く」としてシリーズでお届けします。

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