JOSAカップ 第20回大阪湾ダブルハンドヨットレースレポート
9月14日に行われた「JOSAカップ 第20回大阪湾ダブルハンドヨットレース」のレポートをお届けします。大阪北港ヨットクラブ(OHYC)が主催するこのレースは、大阪港開港120年と大阪北港ヨットハーバー(現大阪北港マリーナ)のオープンを記念して1987年に大阪市が主催して開催された「メルボルン大阪ダブルハンドヨットレース」の参加者の気分をプチ体験してみようという試みから始まり今回で20回目となりました。第17回から日本オーシャンセーラー協会(JOSA)がスポンサーとなっています。

主催:N P O法人大阪北港ヨットクラブ
協賛:(一社)日本オーシャンセーラー協会
2025年9月14日開催
JOSAカップ 第20回大阪湾ダブルハンドヨットレースは9月14日(日)に開催され、33ft以上のAクラスは5艇、33ft以下のBクラスは7艇の合計12艇で行われた。
日本海に発生した低気圧の影響により前日13日は午後から強風予想であったため、各参加艇へ淡輪ヨットハーバーへの回航を早めに行なってもらう注意喚起をレース委員会から事前に伝達された。各参加艇の協力の元、前日のインスペクションは滞りなく行われた。

残念ながら2艇の参加キャンセルの連絡があったが、昨年19回大会は強風のためレース中止だったので、無事レース開催に目処が立ったのは喜ばしいことだった。 今年は大阪・関西万博2025に合わせて開催されたメルボルン大阪ダブルハンドヨットレース2025が無事終了した年だったので、艇長会議の際に森村OHYC会長からこのレースの開催趣旨である「メルボルンから大阪までの5500マイルのレースを、淡輪から大阪までの25マイルのレースで味わおう」という説明挨拶があり、宇都宮レース委員長からは、安全で楽しいレースになるように参加艇スキッパーとコ・スキッパーと共有した。


恒例の前夜祭のバーベキューでは、各クルーたちによる懇談が行われた。今回のレースは、神戸大オフショアセーリング部のアデレードJr(YAMAHA30SN)の藤田くんと藤井くん、そしてBartolomeのクルー島田くんが参加し、サポートに来てくれたBartolomeクルーの森くんと高橋くんたち若い大学生セーラーを交え、ベテランセーラーが激励を送る姿が印象に残った。


レース当日は前日程吹かなかったものの南南西の風が安定して吹いており、スタート地点ではヘッドセールを上げずにスタートと同時にジェネカーやスピンネーカーでランニングする参加艇も散見された。


筆者は本部艇でスタートの撮影をした後、ハーバーに戻り後片付けをしてから車で北港へ戻りフィニッシュチームと合流して撮影する予定でいたが、阪神高速で北港マリーナに向かっている時にフィニッシュチームから電話があり、トップ艇のTAM(A-40)が既に神戸空港付近に居て、すぐに北港を出港しないと間に合わないとの連絡を受けて已む無くフィニッシュの撮影を断念した。
ファーストホームはTAMでフィニッシュ時間11:32:43、所要時間3時間32分43秒の終始追い風の高速レースであった。爲廣スキッパー(左)と横尾コ・スキッパーは、どんなレースにもダブルハンドで参加される鉄壁のチームワークを誇るお二人である。ファーストホーム賞おめでとうございます!

フィニッシュ後は、翌日に須磨で行われるシアトルカップ参加のため、そのまま須磨へ回航するチームもあり、表彰式には少数のチーム参加となった。
神戸大学のアデレードJr(YAMAHA30SN)は2位と好成績だった。彼らオフショアセーリング部も翌日のシアトルカップに参加するとのこと。長く楽しくセーリングライフを続けてほしいと強く願う。
今回のレースはBクラスの艇が好成績を収めた。映えある総合優勝を遂げたのは、Golden Eagle Ⅱ(テキーラ24 )で所要時間は4時間1分3秒。24フィートの小型艇ながら見事な帆走りであった。山口スキッパーと皆川コ・スキッパーにはトロフィーとJOSAからの持続化給付金10万円が授与された。おめでとうございます!

また今回はご夫婦で参加されているチームが2艇(Artemisの井上ご夫妻とLlafrancの西野ご夫妻)あるなど、いつもながらのアットホームな大会となった。春に行われたメルボルン大阪ダブルハンドヨットレース2025もそうであったが、ダブルハンドレースはパートナーや家族の絆を強くする側面もある。今後も大学生やご家族での参戦を心よりお待ちしている。
文・写真:堀内寛(大阪北港ヨットクラブ、JOSA事務局・広報)
参照:JOSAカップ 第20回大阪湾ダブルハンドヨットレース特設ページ:大阪北港ヨットクラブ
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