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2018-01-16

1月15日付 森村氏レポート

オーストラリア・ブリスベンに上陸された森村氏より、
臨場感あふれる最新レポートが届きました!

昨年12月2日に大阪を出港されて、約6週間。
お元気そうなご様子で、ひとまずは安堵しております!

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メルボルン大阪レース2018
航海報告Leg 3(ポナペ島~ブリスベン)その3

RQYS(Royal Queensland Yacht Squadron )にて

ソロモン海を抜け珊瑚海に入ると早速25knの洗礼を受けるもそれほど長くは続かずそれからはそれなりに平穏な航海。
寝ても覚めても海と空しかないが、緯度が上がるにつれ徐々に夜は過ごしやすくなって来る。

1月10日ごろにブリスベンに向けての最終アプローチに入る。
2、3日に一回送られて来る気象情報とにらめっこしてアプローチのイメージを考えるが、どうもブリスベンに近づく頃に運悪く風速が30−40ktに上がる予想。
ブリスベンはグレートバリアリーフを抱える世界有数の珊瑚礁地域でありヨット乗りにとっては座礁のリスクを常に考える海域。ブリスベンのモートン湾のドン突き約20マイル先に目指すイミグレーションポイントはあるが、モートン湾は全てが珊瑚礁で埋め尽くされておりに浅いところは水深1mにも満たない。モートン湾の外で時間待ちして風が収まるのを待つか、イミグレーションポイントに強行するかの選択を迫られたが結局、後者を選択することになる。

 

最終的にはこれが功を奏したが、
「ホンマにやばかった!」のヤバいモード全開でした。

 

モートン湾入り口で30ktの追い風を受け、14時ごろに浅い珊瑚礁海域に突入。
狭い航路(幅100mもない)に沿ってNo4ジブだけで疾走する。
波高はゆうに4mを超える。
入り組んだ航路で、途中上りの箇所を迎え機走はほとんど役に立たず。航路に沿って走ることを断念し、GPSとにらめっこしながら直接イミグレポイントを目指すことに方針転換する。両サイドは深さ2mもない浅瀬、通れるところは100mもない狭い珊瑚礁の隙をついての操船。
激しいローリングとピッチングでラットを持っていかれるが、これをなんとかハンドリングしているとさらに今まで見たこともないような低く真っ黒な雲がモクモク湧き上がって来る。

なんで今頃そんな雲ができまんねん、と嘆いていると今度はそこかしこで落雷し始める。稲妻が天から海面にビシッと線を引く。雨が叩きつける。さらに日没を迎える。しかもほぼ新月。いつ詰んでもおかしくない。

雷が船に落ちればもうアウトだが、うたれて死んだら痛みもなんも感じないであの世やな。まっ、サメにかじられるよりはマシでんなと相棒に言うと、世の中にはびっくり人間がおって、7回ぐらい雷に打たれてまだ生きてる人がいまっせと。。。

7回も雷にうたれて痺れるのは嫌やなぁと思いつつ這々の体で、1月13日JST21時頃にブリスベンのイミグレーションポイントに着岸となる。イミグレポイント周辺は嘘のように平穏至極。

ブリスベン入港

入港審査の時間がとうに過ぎてるので上陸できないが、日本から駆けつけてくれたOHYCメンバーの健さん、有田さんが岸壁で待機してくれて声をかけてくれた。ありがたい。
そして、メルボルンより駆けつけてくれたオーストラリア側のサポーターJulieさんも岸壁から大声で

「Welcome to Australia!!」

4500マイル(約8300キロ)近く帆走ってオーストラリアについたんだなと実感する。

 

舫いをとったのち、とりあえずオーストラリア大陸着岸!の祝杯をあげる。
大事に残しておいた最後のコーラにラムを入れてラムコーク。
祝杯をあげたのち泥のように眠ろうと寝床に入ってしばらくすると耳元で「プ〜ン」。
結局大量の蚊に悩まされ翌朝までほとんど寝れまへんでした。

RQYSにて 38Ftは小さい部類

 

ともあれ大阪から延々と南に帆走ったらオーストラリアにぶち当たることが確認できました。
入国審査を終えたのち、同じく今回のメルサカ出走予定でブリスベン在住のMarkさんの好意もあり、Royal Queensland Yacht Squadron (RQYS)に停泊地を移したが、沖ではさらに天候は悪化し座礁しているヨットも見られた。ギリチョンでハーバーにつけられたのは幸運であった。

Markさんと打ち合わせ

 

しばらく風が収まるのを待って最終目的地メルボルンを目指します。

2018年1月15日 JST 16:20
27. 27. 32 S 153. 11. 53 E

オーストラリア着いたよ

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コメント3件

  • 辻クリニック より:

    森村先生レースお疲れ様です。
    メルボルンで会えなくて残念でした。
    大阪よりエールを送ります!
    レースの無事をお祈り申し上げます。
                        辻 光次朗より

  • 加藤 より:

    もーりーさんへ。
    日に焼けた顔と少しひきしまった体!
    海の男ですね‼︎
    とても過酷な日々ですが、今までに見たことのない素敵な表情をしていますよ‼︎
    本当にヨットが大好きだったんだと感じました。
    念願叶って良かったですね‼︎
    日本で待っている私達としてはとてもドキドキしてますが…
    ヨット仲間と共にこれからも楽しんで下さい‼︎
    でも、、、これからが本番です‼︎
    船酔いもまだまだあることでしょう…
    冷蔵庫もまた逝ってしまうかしれません…
    落雷もありますよね…
    そうそう。排便。。。
    あの、もーりーさんの文面には私も思わず笑ってしまいました!
    外科医としてどうなん⁇
    排泄の管理は医師としてしっかりして下さいね〜!
    これこらもチョコチョコもーりーさんからの実況報告を楽しみに、私達も仕事頑張ります‼︎
    頑張れ〜

  • 美咲 より:

    いよいよ明日出発〜!!と思うと私もドキドキ&ワクワクしてきます。くれぐれも体調には氣を付けて。海の事は全くわからへんけれど、無事にレースが出来ます様に北港に帰れます様にイギリスから祈ってます。いっぱい念送っときます!(笑)
    又今度会った時はお土産話聞かせてね!
    いってらっしゃ〜い!!
    美咲

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